苦難は「将来への不安」で水増しされている

仕事の予定が狂ったり、思いがけないトラブルが起きたりすると、私たちはつい「この先どうなってしまうんだろう」と考えてしまいます。

実は、目の前で起きている問題そのものよりも、まだ起きていない未来を心配することで、不安が大きくなっていることがあります。

「このまま悪くなったらどうしよう」
「これから先、うまくいかなかったら……」

そうやって先のことを考え続けると、本来なら十分に対応できる問題まで、とても大きな困難に見えてきます。

こういうときに役立つのが、森田療法でいう「あるがまま」という考え方です。

不安をなくそうとするのではありません。

「不安になっているな」と、その感情をそのまま認めながら、今、自分にできることをする。

これが大切です。

100kmのウルトラマラソンを走る人も、最初から「あと100km」と考え続けているわけではありません。

まず一歩。
そしてまた一歩。

遠いゴールを見続けるよりも、「今この一歩」に集中することが、結果的にゴールへ近づく力になります。

私たちの人生も同じではないでしょうか。

将来のことを考えるのは大切です。
でも、まだ起きていないことまで今の自分が背負う必要はありません。

不安になったら、一度深呼吸して、「今ここ」に戻ってみる。

そして、

「今日できることは何だろう?」

と考えてみる。

不安があってもいい。
心が揺れてもいい。

それでも、目の前の一歩を進めばいいのです。

心を完全に整えてから人生を歩く必要はありません。

不安を抱えながらでも歩いていく。
そして疲れたら、少し休む。

それで十分なのかもしれません。

身体のケアも同じです。

頑張りすぎて心身のバランスを崩す前に、今の自分の状態に気づいてあげる。

鍼灸や整体も、そんな「今の自分に戻る時間」のひとつになればと思っています。

今日も、遠い未来ではなく、
**「今、この一歩」**を大切に。

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